薬師寺 金堂

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薬師寺の南門、中門をくぐり抜けると正面に現れる立派な建物が、薬師三尊像を安置する金堂です。
日本の歴史あるお寺というと、モノトーンやセピア色ぽいイメージがありますが、薬師寺金堂は目にも鮮やかなあおによしカラー(青色と丹[に]色)に塗装されています。

薬師寺金堂は、享禄元年(1528年)の兵火によって消失しました。
その後豊臣家が仮金堂を建て、金堂そのものも再建する予定でしたが、当の豊臣家が滅亡したため計画は白紙となりました。
そのため、薬師寺は消失を逃れた東塔と仮金堂だけの寂しい状態が400年以上続きました。
昭和の時代に入り、高田好胤師が百万巻写経勧進による薬師寺金堂の再建を提唱し、昭和51年(1976年)に白鳳時代様式を再現した現在の金堂が再建されました。

薬師寺創建時の建物である東塔の方が、日本のお寺らしい雰囲気が漂っていますが、こちらは長い歴史を重ねて現在の姿となっています。
一方、白鳳時代の様式で再建された金堂は、色彩を含めて創建時の状態を忠実に再現しています。
金堂以外の建物の多くも、その以降にあおによしカラーで再建されており、薬師寺境内全体が明るい雰囲気で包まれています。

そんな薬師寺金堂の本尊として安置されているのが、奈良時代仏教彫刻の最高傑作の一つとされている銅造薬師三尊像です。
中尊として薬師瑠璃光如来、脇侍として向かって右側に日光菩薩(にっこうぼさつ)、向かって左側に月光菩薩(がっこうぼさつ)が配置され、中尊像の台座にはギリシャ、ペルシャ、インド、中国などに淵源をもつ葡萄(ぶどう)唐草文、異国風の人物像、四神(青龍、白虎、朱雀、玄武)など、シルクロードの終着点として様々な文化の影響を受けつつ、独自の古典様式を形成した日本の仏教文化が色濃く反映されています。

薬師如来は、心の病も含めた様々な病気から、苦を抜き楽を与えることで、人々に平穏を与える仏様です。
それゆえ、薬師瑠璃光如来、日光菩薩、月光菩薩とも堂々たる姿の中に美しさを感じさせる絶妙のプロポーションを形成しており、あまり難しいことを知らなくても受け入れてくれる優しさにあふれています。


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